先生のおすすめ図書

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No. 48 増田士朗(機械システム工学)

ものがわかるということ外部リンク

著者:養老孟司 出版社:祥伝社 出版年:2023.2 ISBN:9784396617639

先生からの一言

本書では,平成で1番売れた新書「バカの壁」の著者によって「ものがわかることは何か? 」に関する様々な持論が展開されています.それらは必ずしも体系的な論説にはなっていませんが,著者の幅広い知見に基づいた説明は説得力のあるものになっています.たとえば,言葉による情報は,「共通了解」に基づいてシンボル化されているため,情報を伝える側も受け取る側も身体を伴った理解が必要になるといったことやシンボル化された情報・言語に過度に依存した「情報社会」には重大な弊害があるといったこと,「ものがわかる」ことは,その後の行動に変化を及ぼす「身につく」知識を得ることなどが述べられています.本書から,「ものがわかることは何か?」についての直接的な解答が得られるわけではありませんが,様々な角度からの説明によって読者自身がこの問題を考える良いきっかけになると思います.ぜひ,一読することをおすすめします.

掲載日:2023/09/28

 
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