WEKO3
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隙間通過時の行動調整能力を向上させるための介入方略の検討 : 隙間の指先接触に着目して
http://hdl.handle.net/10748/00010303
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
T01537-001.pdf (1.4 MB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2018-10-23 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 隙間通過時の行動調整能力を向上させるための介入方略の検討 : 隙間の指先接触に着目して | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者 |
袴田, 友樹
× 袴田, 友樹 |
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著者(ヨミ) |
ハカマタ, トモキ
× ハカマタ, トモキ |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 本研究では,狭い隙間を通り抜ける際の行動調整能力を向上させる介入方略として,指先で隙間構成物を触れる訓練方法(指先接触法)の有効性を検証した.障害物との衝突は,転倒や思わぬ怪我につながる恐れがある.このため,衝突回避が苦手な一部の高齢者やリハビリテーション対象者においては,障害物を避けるための行動調整能力を高める必要がある.行動調整能力を高めようと思えば,いわば“習うより慣れろ”型の訓練,すなわち,衝突回避を何度も繰り返す訓練を考えるのが一般的であろう.しかし,こうした訓練には2つの問題点がある.第1の問題点として,対象者が上手く衝突を回避できなかった際,衝突がもたらす痛みや恐怖を体験する可能性がある.“高齢者の転倒回避能力を,転倒させながら覚えてもらうことはできない”のと同様,衝突回避をひたすら繰り返すだけの訓練は,その発想の根底に倫理的な問題があり,高齢者に対して理想的な訓練とは言えない側面がある.第2の問題点として,“習うより慣れろ”型の訓練方法の効果に関しても,必ずしも即時性を持たないという指摘がある(Higuchi et al.,2004; Yasuda et al.,2014).こうした問題意識から,本研究では,狭い隙間を通り抜ける際の行動調整能力の介入方略の一つとして,指先接触法を考案した.指先接触法という訓練は,衝突を避けるのではなく,むしろ“積極的に触れていくこと”で,身体と障害物との空間関係を知覚できる能力,ならびに行動調整能力を高め,衝突回避行動へ波及させることを意図している.指先接触法という訓練の介入効果を検証するために,実験課題は,本研究室において実施された実験手法を用いた(岡田りさ,2015).この手法は,最小限の体幹の回旋で隙間を通り抜けるという,いわば行動調整能力が要求された.この行動調整能力を評価するために,安全マージン,体幹回旋角度,衝突率という指標を用いて,訓練を行った前後の隙間通過行動を3次元動作解析により測定し,比較検討することで,介入の効果があったかどうかを検証した.まず実験1では,指先接触群と対照群の2群に分類した.指先接触群では,隙間を形作るドアの内端を左右の人差し指で触れながら通り抜けた.一方で対照群では,指で触れることなく,体幹の回旋をせずに隙間を通り抜ける課題を行った.その結果,安全マージン,体幹の回旋角度,衝突率のいずれの項目においても,指先接触法の効果を示唆する結果は得られなかった.このことから,この介入の条件下では,指先接触法の介入の効果が生じないことがわかった.実験1で指先接触法の介入効果が得られなかった理由を推察するため,介入時の指先接触群のパフォーマンスを詳細に検討した結果,隙間通過の際に,正確に人指し指でドアに触れることができなかった試行数が比較的多いことが分かった.つまり,ドアに正確に触れられた回数が少なかったため,期待した介入効果を得られなかった可能性が考えられた.そこで実験2では,確実にドアの先端に触れられるよう,ドアに目標物を付与した.さらに介入回数を18試行から36試行へ増やすことで,効果の増強を狙い,その効果を検証した.このほか,追加条件群として,指先でドアに触れない課題を行う「指先接触なし群」を追加した.もしも実験2の改善により,指先接触あり群の介入効果が認められた場合,その要因の説明に寄与する条件群として,この一群を加えた.介入効果を生み出す要因が主として,両指先でドアを触れることで触覚的に隙間幅を知覚できる効果がある場合,指先接触なし群では,介入の効果が消失するはずである.実験の結果,安全マージンの項目において,指先接触あり群だけでなく,指先接触なし群においても,介入の効果を示唆する結果が得られた.この結果は,たとえ物理的に接触しなかったとしても,ドアの先端に正確に触れようとする意図さえ持って通過することを一定試行数繰り返せば,介入効果が得られる可能性を示唆する.2つの実験で得られた結果から,指先接触法という訓練は,ドアの先端に正確に触れようとする意図により,身体と障害物との空間関係を知覚できる能力を高め,行動調整能力の向上に寄与する可能性が示唆された. | |||||
内容記述 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 首都大学東京, 2018-03-25, 修士(健康科学) | |||||
書誌情報 | p. 1-48, 発行日 2018-03-25 | |||||
著者版フラグ | ||||||
出版タイプ | AM | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_ab4af688f83e57aa | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 修士(健康科学) | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 首都大学東京 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2018-03-25 |