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平成26年度第2回学生選書ツアーを実施しました。

掲載日:2015年1月15日
26-2学生選書ツアー

秋のさわやかな日差しの中、平成26年度第2回学生選書ツアーを開催しました。学生選書ツアーとは、学生の皆さんが直接書店に出向き、本を手に取りながら図書館に置いてほしい本を選ぶという企画です。今回は、「本を選ぶ(選書)」「本を紹介する(POP作成)」「本を語る(座談会)」を一連の企画として実施しました。

今回は、初の試みとして参加者による座談会も開催!本の話から派生して、自分の研究分野、興味のあること、趣味のこと、サークルのこと・・・いろいろな話が飛び出しました。参加者の皆さんが、今、いろいろなことに興味を持って過ごしている様子が感じられ、とっても楽しいひとときとなりました。

皆さんにも会場の熱い空気が伝わることを願って、その様子をレポートします!

第1部 MARUZEN多摩センター店での本選び

開催日時: 平成26年11月15 日(土) 10:30-12:30

開催場所: MARUZEN多摩センター店

今回の参加者は、学部1年1名、2年1名、3年1名、院前期2名、院後期2名、国際センターの佐々木リディア先生、司書2名の総勢10名。延べ163冊もの本を選んできました。
どなたも、選びたい本のイメージはしっかりある模様。検索機を使って、迷うことなく売り場を行き来していました。


    選書中2 選書風景3

第2部 POP作成と座談会

選書ツアーPOP作成

開催日時: 平成26年12月6 日(土) 10:00-13:00

開催場所: 図書館本館会議室

図書館に本が入荷したら、今度はPOPの作成です。
前回までの参加者が作ってきたPOPの数々を手に、「すごい!凝ってますね~」と目を丸くする皆さん。まずはじっくり自分が選んだ本に目を通します。その際、メモをとりながら文章を練り上げていく様子が印象的でした。

POP作成2






それにしても、一言も発せずPOP作成に取り組む皆さんの集中力はすごい!さて、座談会でもこのシーンとした雰囲気だったらどうしよう・・という担当の一抹の不安をはらみつつ、座談会へ突入です!


担当の不安やいかに!?熱いトークが満載の座談会の様子をどうぞ!

座談会 レポート

選書ツアー書架3

参加者の皆さん
 朱さん(機械工学院後期1年)
 穂波さん(経営学系1年)
 岡さん(生命科学3年)
 松尾さん(インダストリアルアート院前期2年)
 岩藤さん(航空宇宙システム工学2年)




司書 皆さんPOP作成、お疲れ様でした。今回初めて参加者の皆さんとの座談会を設けてみました。まずはPOPを書いてくださった本の紹介や、今回のご自身の選書テーマ等をお話しください。

朱さん 私の専攻は機械工学ですが、社会問題、特に高齢化社会においていろんな問題がある中で、社会福祉の過去、現在、未来にあたる本をご紹介しようと思ってPOPを作りました。まず昨日、この『社会福祉の歴史』でいろんな国が取り組んできた過去の政策のことを勉強します。そして今日、現在の高齢者問題のひとつである介護問題を『介護 業界の「しくみ」と「ながれ」』で知ることをお薦めします。さらに明日、将来を考える上で『介護の質「2050年問題」への挑戦』です。2050年には、私たちも自分の介護についていよいよ考える時期がやってきますよね。

司書 朱さんは介護問題に役立つような技術を研究されているんですか?

朱さん 研究対象は、高齢者の嚥下障害問題です。歳をとると物を飲み込みにくくなりますので誤嚥しないような液状食物や、食事の姿勢を調整して安全に食事をとるということについて研究しています。

司書 なるほど、それで社会福祉や高齢者問題なんですね。穂波さんはまた別の視点から医療系を選んでくれてますね。

穂波さん 僕がお薦めするのは湊かなえさんの『少女』です。人が死ぬところが見たいという女子高生の話なんですけど、遺書から始まるんですよ。なんでこんなことになっちゃったのって感じで始まるんですけど、読んでいくうちにすべてのことがつながって、最後は・・・すごいつながりの結末になってます。今回選んだのは、自分が知りたい読みたいという本ばかりなんですが、今一番興味があるのは医療系ですかね。特に海堂 尊さんは医者で小説家なんですが、AIだったり死亡医学や高齢者の生活を取り上げた物を読んでみたいなって思いました。

司書 『死ぬ権利は誰のものか』もありますね。人の生死に関心がある、という感じがしますね。

穂波さん そうですね。専攻とは関係ないんですが(笑)。その中でも『少女』はぜひ、皆さんに読んでもらいたいです。

司書 岡さんは昨年から2回目の参加ですね。去年の続きを選んでくれた、という感じでしょうか。

選書ツアー書架3

岡さん 基本的に、他の人が買っていない、図書館にない物をってことで、写真集を買わせてもらいました。今回は日本の写真家の中で一流という評価を受けている人たちの写真集を選びました。その中で、分かりやすい、すごく納得しやすい写真家の一人である牛腸 茂雄さんの『こども』を紹介します。この人はこどもの写真をたくさん撮ってて、こどもシリーズというのがあるんですけど、この写真集は写真評論家の飯沢 耕太郎さんが書いたあとがきがあって、ああこうやって写真て見るんだという写真の見方、読み方を勉強できるので、是非お薦めしたいです。
あとは最近民芸にはまっているので、その辺をチョイスしてみた感じです。

司書 ヒップホップも好きなんですよね。去年も選んでくれました。

岡さん ヒップホップの本を図書館に置いていいのかって思われるかもしれないんですけど、学問的にも文化面でもヒップホップって大きな影響があるからいいかなって。こういう機会でしか図書館では選ばれないかなとも思いますし。

司書 ヒップホップは社会問題に近いところがありますよね。

岩藤さん 学部はどちらなんですか?

岡さん 生命科学です。専門に近いのは1冊くらいでしたね(笑)。

司書 写真集でこの人はすごいって情報はどこから得るんですか?

岡さん ギャラリーをけっこう回ってるんで、知らず知らずに覚えていったんですかね。写真も系譜があって、誰を師匠としているかで芋づる式に見ていくっていう感じです。

司書 なるほど、写真を見る手がかりをもらいました。

松尾さん 私は専攻はデザインなんですけど、もともと生物とか自然が好きで、今回は自然を始まりにして、建築とか音楽とそういうものとの共通性が書かれている『デザインの自然学』を選びました。たとえば、有名なところでは黄金比だったり、日本の神社の構造が数学的に自然と似てたりとかあります。自然は何も言わないんですけど、深い世界があるという事でこれをお薦めしたいと思いました。『幾何学が導く、ここちよいデザイン』は、幾何学を元にしたデザイナーや建築家の作品集で、こちらもお薦めします。
あとは海外のデザインが好きなんですが、皆さんにも海外のショップデザインをお見せしたいな、と思っていくつか選びました。
それから『平行植物』はスイミーを書いた絵本作家のレオ・レオーニさんの本なんですが、空想上の植物学を書いていて、出来が本当に学術書みたいなんです。最初、本当にこういう植物があるのかと思ったくらいで、この作家さんの空想力が感じられてすごいなと。

選書ツアー書架3

司書 パリのショップデザインは、私たち司書の心を癒してくれましたよ(笑)。納品された時はみんながわーって寄って来て、思わず仕事を忘れました(笑)。

松尾さん パリが好きで。お洒落だけど、どこか遊び心があるな、海外はと思って。

司書 普段の研究の中でもデザインは核になっている感じなんですか?

松尾さん 研究によると思うんですが、私は今回自然も取り入れた研究をしたいなと思ってます。デザインを勉強していると、宗教とか数学とか、自然とか、他の分野に通じるところがあるんです。だからすごく読む本が多いな、と思っています。

司書 周りの方も読書家なんですか?

松尾さん そうですね。読んでると思います。

司書 岩藤さんは前期後期と連続で参加してくれました。来年からは日野キャンパスに移られるんですね。日野館でも選書ツアーをやってますよ。

岩藤さん あちらの図書館は専門的な本が多いですよね。今ジャズ研究会に入ってて演奏したりいろいろ聞いたりしているのでジャズと、自転車で旅をするのが好きなので自転車の、2分野に絞っていっぱい選びました。
フリージャズが好きなんで、まずは『日本フリージャズ史』。ジャズってお洒落なイメージがあると思うんですけど、これは前衛芸術、ものすごい突出した前衛表現をやってる日本フリージャズの歴史を書いた本で、ファンにはたまらない(笑)。フリージャズってもうジャズじゃなくて、ジャズの人たちが前衛音楽を目指したという感じなんです。アーティストとして誰もやったことがない音楽を突き詰めていくと、もうリズムはいらないんじゃないかとか、コードも廃止してしまおうという無茶苦茶なことを考えだしたのがフリージャズで、もう戦いなんです。ドラムはマシンガンみたいにたたくし、ギターも強烈に耳に刺さるような音を出して、サックスも汗だくだくで苦しみながら吹くみたいな。日本が歴史的に鎖国してたように、ジャズも鎖国していたんですね。日本独自のフリージャズが発展していって、海外でも山下洋介トリオとかが有名になりました。感情の爆発みたいな熱い音楽です。ジャズが分からなくても、前衛的な表現に興味がある人には是非ってことでお薦めします。
自転車系では、僕が一人でテント持って旅するきっかけになった本『道の先まで行ってやれ!』を紹介します。この石田 ゆうすけさんは、学生の時に日本一周して、それではまっちゃって社会人になってからも仕事辞めて世界一周に7年半でていた人です。これは世界一周終わった後にまた日本を回っているときに書いた短編です。読みやすくて文章も面白いので是非お薦めです。

選書ツアー書架3

司書 ジャズ研の後輩にも薦められますね。図書館にマイルスの本入れといたからって(笑)。

岩藤さん 今まで全然ジャズの本がなかったので。前回に引き続き入れさせてもらいました。

司書 皆さん、しゃべりだすと熱いですね。さっきまで声を発さずに黙々とPOPを書いてくれていたので、座談会の時もシンとしちゃったらどうしようかと心配してたんですけど、杞憂でしたね(笑)。すごく楽しい本の紹介をありがとうございました。
図書館で授業や趣味の本を探す時、期待どおりに本を見つけられてますか?

岡さん ジャンルによります。本館になくても他の図書室で見つけたりするので、首都大の中だとそれなりに揃っていると感じます。

司書 希望図書って制度もあるので、これからもこれはと思う本や読んでみたい本があったら、是非推薦してくださいね。本を友達に紹介したり、本について語ったりすることはありますか?

松尾さん 何何読んだけど、って本を話題にすることはありますね。

穂波さん 僕はそんなにないですね。ここだからしゃべったのかも。

岩藤さん もっと聞きたいですね(笑)。

朱さん 友達と、外国語の本はその人の母国語で書いたものを読んだ方がいいねと話しています。翻訳した本ではなくて原書の方が、作者の書きたいことがそのまま伝わってくるような気がして。

司書 本館でもいろんな言語の本をもっと入れていきたいと思っているのですが、なかなか選書するのが難しくて。ぜひ朱さんのような方に母国の良書を推薦して欲しいなと思います。

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選書ツアー書架3

1冊1冊についてもっといろいろ話を聞きたい、皆さんの興味について知りたい、というような余韻を残す楽しい座談会となりました。
本を読むという行為はひとりで行うものですが、実際に本を手にとって読んだ人の感想を聞いたり、その人が選んだ動機を知ることで、さらにその本への興味をかき立てられるものですね。
参加者の皆さん、熱の入ったお話をありがとうございました!

選ばれた本は図書館本館 入口正面の展示棚にて絶賛展示中です!是非、図書館に来て実際にPOPを見ながら本を手に取ってみてください。新たな興味をかき立てられる1冊に出会えるかもしれません。
皆さんのご来館をお待ちしています!

~次回選書ツアーは今年6月頃開催予定です。どうぞご期待下さい~
 
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