スタディ・アシスタント

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スタディ・アシスタント主催 研究小話トーキングセッションを開催しました

掲載日:2015年7月13日

7月1日にスタディ・アシスタント主催の研究小話トーキングセッションを開催しました。
「去年よりも梅雨が好きになるかもしれない話」と題し、スタディ・アシスタントである4人の大学院生が、それぞれの専門分野からの観点で、雨に絡めた小話を披露しました。


一番手は日本文学専攻D3の服部剣仁矢さん。

井上陽水『傘がない』の歌詞紹介から話は始まり、同じく「雨を言い訳に恋人の許に行かない男」という展開を見せる、『古今和歌集』所収の歌を教えてくれました。在原業平が、自分の家にいた女性と親しくしていた男性が雨を言い訳にするのを揶揄して詠んだものということで、かなり切れ味鋭い皮肉が効いている歌でした。そこから、男女の関係が絶える表現としての雨についてや、古今和歌と『傘がない』の言い訳への捉え方の違いについて等、話がふくらんでいきました。


二番手はインダストリアルアート学域D3の太田裕介さん。

人間工学研究室に在籍する太田さんは、傘のデザインについての話を披露。ユニークなデザインの様々な傘(中には靴用の傘なんていうものも!)があり、最近では空気で雨滴を吹き飛ばす革新的な傘が開発されたとのこと。しかし、イノベーションかに思えるこの傘、周りの人が濡れてしまうのでは?という問題があり・・・これは人間のことを考えていなかった例にあたるのではとのことでした。イノベーションは目的ではなく、生活の質を向上させ、人のためになって初めて価値がある。人間・社会を巻き込んでいくことを大事にすべきという話が印象的でした。


次は物理学専攻M2の清水慎一郎さん。

「雨の中を歩く場合と走る場合、家までより濡れずに帰り着けるのはどちらか」を考えてみるという内容でした。走っている時は前傾姿勢になっている分、胴体に雨が余分に当たっていると仮定し、「頭上面積A, 胴体面積S, 家までの距離L, 帰る時間T」等として、帰るまでに浴びる水の量を求める式を作っていきました。その結果、人間の走る速度が速いほどトータルでは濡れなくて済む、という結論に導かれました。しかし、これは非常に簡略化された計算式で、本当かどうか分からない。理論で考えた後に実際に実験をしてみる必要があるとのことで、物理学の創造性を垣間見ることができる内容でした。


最後は機械工学専攻D2の朱俊方さん。

流体工学を研究している朱さんからは、防水と飲食についての話を聞くことができました。ロータス効果や表面張力といったキーワードを使いつつの防水話の後は、梅雨の時期の食べ物、梅から派生していき、流動学(レオロジー)の話へ。飲み下すことを嚥下(えんげ)と言い、嚥下障がいを抑えるための嚥下調整食(介護食)の研究をしているとのこと。そこで重要になってくるのが流体の粘度であり、この粘度は、ひずみを与える速度である「ずり速度」から求められるとのことでした。ちなみに、「飲み込みやすい食べ物は?」の質問への答えは、「山芋はいいですよ」でした。


どの話も、各研究分野の知識に裏打ちされた、大変面白く興味深いものでした。
他分野の人がどんな研究をしているのか実はあまり知らない発表者同士も刺激になったようです。
自由に質問をし合える気軽なトーキングセッションですので、また開催することがあれば是非お越しください。
通常の学習相談デスクでも、どんな研究をしているのか聞きたいというような質問、相談、随時受け付けます!

 
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